性教育を教える前に。子どもは親の反応から性を学ぶ。

「どうして僕(わたし)は生まれたの?」

お子さんをお持ちの親御さんにとって回答に困る、この質問。
性教育に関し、たくさんの絵本、書籍、ネットなどから情報が得られるようになりましたが、いくら正しい情報を与えることができても、子どもにとって一番身近な存在は、お母さん、お父さん。

素晴らしい性に関する知識をお子さんが知り得たとしても、あなたがもし、性やセックスをタブー視しているのであれば、お子さんは、あなたの感じている「性」を信じることになると、わたしは思います。

少なくとも、わたしの場合は、そうでした。今回は、親にエロ本がバレた当時のわたしの経験から、わたしの性に対する価値観がどのように出来上がったのかシェアしたく、この記事を書かせて頂きました!

目次

初めて出会った性(エロ)

幼少時代、近所にある木が多い繁る公園に、今となっては重要文化財である、沢山のエロ本が落ちていました。

近所に住むチエちゃんと公園で遊んだ後は、それらのエロ本がどうなったかチェックして帰るのが日課だったのですが、今思えば、あれがわたしが出会った最初のエロでした。

チエちゃんはお兄ちゃんが二人いてスポーツ万能。
姉ひとり、ぼんやりオットリ育ってきたわたしとは、なんだか違う。チャッチャッチャと動く。

「あったよー!」

と、エロ本を見付けるのが上手いチエちゃん。
茂みにあったエロ本はたいてい、雨に濡れて湿っているが、天気がいい日が続くと、カラカラになっていました。

「なんだこれ、きもちわるー」とか言いながら、傘や木の棒でエロ本をめくると、印刷物のしめった匂いがしたのを覚えています。 しかし、その内容や主人公は、普段わたしが触れ合う少女漫画とはまるで趣が違っていました。

少女漫画と成人漫画の違い

少女漫画の主人公はみんな華奢で童顔。
スポーツなどの部活動に打ち込み、知らぬ間に誰かから好意を寄せられたり、そうでなかったり、いつも頑張っている。キラキラしているのです。

しかし、エロ本に出てくる女の人はみんなムチムチしていて、面積の少ない変な服を着ています。

最初は抵抗するも、男性によって、だんだん気持ちよくなっていく主人公。

結局男性に負ける(?)とも汲み取れるストーリーがほとんどだった気がします。いや、そもそも内容は、なかったのかも。
今の時代はネットがあるから、もっと多彩なエロに子どもたちが出会えることを期待しますが男性による、男性のためのエロ。

これが、わたしが最初に出会ったエロ、今となっては重要文化財エロでした。

エロ本がバレたときの親の反応

そんなある日、わたしとチエちゃんは、もんんんんんのすごく可愛い女の子が出てくるエロ本に出会いました(もちろん、公園の茂みに落ちていた)。

少女漫画に出てくるキャラクターのようなキャワイイお顔を持ち、ボインボインなのに、めっちゃくびれたウェストと、まぁるいお尻。(内容は上記した通り)

すっかり女の子にメロメロになった私たちはこのエロ本を持って帰ろう! という話になり、当番制でエロ本を預かることにしました。
しかし、わたしが預かることになった初日、雨風に打たれてガッサガサになったエロ本は、すぐに母親に見つかったのです。泣

今思えば、男の子がエロ本に興味を持つのは納得できるが、女の子のわたしがエロ本を隠し持っていることを、お母さんは受け入れたくなかったのかもしれません。
怒られる、というか、家族会議が開かれるほど母は困惑していました。

親の反応から、子どもは性を学ぶ

当時のわたしは、エロ本に対して云々ではなく、お母さんを困らせてしまった。悲しませてしまった! そのことがショックでした。

わたしの家は、ドラマでキスシーンが流れるだけで、なんだか変な空気になるのです。大好きなお母さんを悲しませるエロとは、金輪際、付き合わない!

そう誓ったわたし。

しかし、エロはそれ以降もわたしを悩ませ続けることは、わたしの文章を読んだことがあれば、容易に想像できることでしょう・・・(うぅぅ)。

子供の性と、親はどう向き合う?

子供が性に興味を持つ、ということは、それだけ身体的にも精神的にも成長したことと言えます。
しかし、わたしの親のように過剰に反応し、子どもから性を遠ざける大人は多いはず。

子どもは大人のそういった態度や価値観をそのまま持ち、友人やネットから性の知識を身に付けていきます。もちろん、学校でも教えていませんよ!(日本の性教育についてはこちら→日本の性教育がアレを教えない理由

あなたがいくら性教育に関する正しい知識や情報を与えたとしても、言っていることと行動が伴わない場合、何を信じたらいいのか、子どもは理解できるでのしょうか。

正解を探そうにも、自分にとって正しい情報を見分ける力、ネットリテラシーが身についていない子供が得る性の知識とは、エンターテイメント性のあるコンテンツ、つまり、男性による男性のための情報がほとんど。

言い換えれば、男性にとってヌケる情報と知識がほとんど。

わたし達が産まれた理由は、それだけではないはず。

お子さんに性教育する以前に、あなたは性に関して、どんなイメージがありますか?

まずは、親や大人であるアナタが自分の性と向き合うことが必要なのではないか、とわたしは思います。

 

性と向き合うキッカケになった話はこちら→ 「トンボが交尾している」と言ってキレられた話

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