他人にとって意味がなくても・・・
「サービス」として客にバースデーソングを歌う、インド料理屋の店員の表情。
友人のお父さんはテレビのリモコンのことを「テレビ変える機械」と呼ぶ。
腹話術人形の口の開き方。
どうでもいいことばかり気になるから、どうでもいいことばかり、覚えている。
他人にとってそれは無意味で、無価値なことかもしれない。
でも、どうしても、どうなっても、気になってしまう。
かぞく語。ともだち語。先生語。会社語。恋人語。不思議なことに、生まれた時から、色んな人の言語が喋れたし、聞き取れました。ただ一つだけ、苦手な言語、どうしても習得できない言語がありました。“わたし語”。
忘れてしまったのか、それとも、元から話せなかったのかわかりません。うまく喋れない、表現できない、もどかしさ。理解されない、嫌われるかもしれない。それが物凄く怖かったけれど、勇気を振り絞って“わたし語”で話したら、みんなと、そして自分自身と、繋がった気がしました。


ただ、そこに在る自然は凄い。正解や不正解、良い、悪い、なんてジャッジすることもなく、ただそこに存在する自然を尊敬しています。綺麗で平和な世界に憧れるけれど、それと対極の世界を否定することは不自然に繋がります。
どうしたら自然になれるのだろう。そう考えている時点で不自然なのだけれど、わたしにとっては、これが自然なのかもしれません。
わたしは物書きとして無責任です。不自由になるのであれば、文章を書く必要はないと思うからです。でも、だからこそ、わたしは自分の文章に責任を取りたいのです。自分の言葉に無責任だってことも含め、責任を取って文章を書く。自由に憧れているからです。


自分のために書いたわたしの文章が、もしもあなたの心に響いたら、あなたしか知らない、あなただけの世界を表現してくれないでしょうか。言葉、絵、写真、歌、ファッション、料理、仕事、なんでもいい。世界中を旅したあなたの物語。わたしはそれをどこかで読み、聞き、感じ、また新しい物語を書きたい。それがわたしの夢です。
経歴
東京都生まれ。神奈川県横浜育ち。大学で北欧文学を専攻。中央公論にて学生記者を経験。
大学卒業後、ジャーナリスト作家に憧れ世界中を放浪。帰国後は都内にて会社員として働きながらエッセイ、脚本、ライティングを学び、サスペンス、ノンフィクション作家、森村誠一氏を塾長とする山村正夫記念小説にて本格的に小説を学ぶ。
現在、自然を求めつつ東京在住。
旅と自然と動物が好き。料理は作るのも、食べるのも大好き。「もちもち」という擬音語の付く食べ物とパフェと未知なる美味しいものと、楽しくて愛がある場所に出没します。
